朝ドラ「ブギウギ」の脚本家夫妻が贈る、愛と笑いの家族日記を紹介

朝ドラ「ブギウギ」の脚本家が描く家族の奮闘

2025年7月11日、決して夢のような生活ではない、むしろ波乱万丈な家族の日常を描いた書籍『ポジティブに疲れたら俺たちを見ろ‼ままならない人生を後ろ向きで進む』が発売されます。著者は、朝の連続テレビ小説『ブギウギ』の脚本家として知られる足立紳氏とその妻、晃子さん。この書籍は、家族の絆や日常の葛藤を赤裸々に記した5年間のドキュメンタリー的日記です。

この作品では、家族の人間関係が時には滑稽で、また時に深刻でハートフルな瞬間を正直に描写しています。『ブギウギ』放送開始に関わる日々の出来事が詰め込まれており、視聴者や読者にとっても共感できる部分が多いでしょう。

家族という名のキャラクターたち

本書に登場するのは、後ろ向きで不器用な父親、しっかり者の母親、反抗期の娘、そして自己嫌悪に陥る息子の4人家族。彼らの日常は、COVID-19という未曾有の状況下での生活を反映し、さまざまな困難を乗り越えて成長していく様子が描かれています。

父親の足立氏は、承認欲求が強く、時にはエゴサーチに没頭しながら仕事に追われる日々を送っています。そんな彼が、初めての朝ドラ放送に家族と共に挑む姿は、他の多くの人々と何ら変わることのない日常そのものです。一方、母親の晃子さんは、夫を叱咤しながら家族を支える大黒柱。その奮闘は多くの家庭に共感を呼びそうです。

息子と娘も、それぞれ自分なりの問題を抱えながら成長し、その様子には涙と笑いが散りばめられています。子供たちがどのように家族との関係を築き、時には悩み、時にはぶつかり合う様子は、共感できる人がたくさんいることでしょう。

現代人へのメッセージ

この本が特に魅力的なのは、人間的で率直な語りです。家族の中のバトル描写は、まるで我々が日常的に抱える「ポジティブでなければならない」「上手に生きなければならない」といった強迫観念に疲れ切った現代人に対して、一つの「赦し」を与えてくれます。様々なストレスや不安に悩む読者は、この本を読むことで「それでもいいのだ」と認識できるかもしれません。

一部の作品から、足立氏は自らの葛藤についても赤裸々に書いています。例えば、初めての朝ドラを観る際に、周囲のリアクションや意見に一喜一憂する様子が描かれ、やり場のない時間をどうにかしようとする姿は、確かな共感を生むでしょう。